温泉旅行と知多半島ランチ

温泉旅行と知多半島ランチをつづります。何故か料金を度々間違えられる、そんな星の下に生まれた女

あのー、もしもしぃ? (by藤山寛美)

2年くらい前から、玄関横のトイレの窓外に、人形を置いている。
訪問者に対する、最初の応対として、シャレで置いているのだが。

ちょと前までは、20cm位の大きさのボンバーマン系の人形だった。
二頭身で、Vサインをしていた。2代目だった。
1年ほどそこにいたのだが、お隣が越してきたその日に無くなった。

証拠もないのに人を疑うのは良くないが、
☆2年間も何事も無かった事
☆我が家は最上階で用の無い人はやって来ない事
☆同じ階には50代のご夫婦・我が家・今度越してきた家(小さい子が居る) の3軒しかない事
☆越してきたその日に無くなった事
 等考えると、限りなくクロに近いグレーだ。

わたしが、疑うのにはもうひとつ理由がある。
お隣が引越しの挨拶にみえた時、ドアホーンのモニターに映ったお隣の奥さんは、
思いっきり鼻くそをほじっていた。
あろうことか、ほじりながら、「お隣に越してきました○○です。」とおっしゃった。
ほじりながら、である。
まさに、藤山寛美状態である。

越してきたばかりとはいえ、ドアホーンのモニターは確認したであろう。
顔が映るということは解かっていたはずだ。
この時私は、「のアホ」なのか?、はたまた、
「知っていたがうっかり忘れていた単なるおっちょこちょい」なのか?
と思い悩んだ。
が、重いか軽いかの違いこそあれ、「アホ」には違いない、という結論に達したのである。

人形が無くなったのは、この日よりさかのぼる事2日前、
この奥さんを知り、
「あのアホが盗ったのかも?(子供は小さくて、手が届かない。)」と
思い至っても無理も無いだろう。(無理か?)

しかし、人のイイ私は、まだ
「盗られたんじゃ無くて、風で何処かに飛ばされたと言う事も有り得るわね。」
等と考えた。
そこで、一計を案じ、ある作戦を決行したのだった。

私は、私のチープな人形コレクション
(オマケにもらったor福袋に入っていたorUFOキャッチャーでゲットした)の中から、
これは、という一体を取り出した。

盗っ人心をくすぐる、ひときわ目立つショッキングピンク、愛らしいマスク、
そして何より、万が一盗られてもOKという一体を。

それは、エスエ○製薬のピョンちゃん」だ。

ピョンちゃんが、バットを今まさに振らなんとしている、そんな人形だ。(イラスト)

ピョンちゃんは、つまり「オトリ」なのだ。

私は、ピョンちゃんの背中に2個、後頭部に1個、我が家の苗字を書いた。
青筋のマークもひとつ。(怒りの表現)
ピョンちゃんの持つバットの裏に「どろぼう!!」表がわに「天誅」と書き込んだ。
足の裏に両面テープを貼り、準備OK。
朝一番に窓外に置いた。

夕方、表に出て私は驚愕した。

う、うごいている!

もちろん、ピョンちゃんが動いたのでは無い。
人間が動かしたのである。
しかも、ちょっとの移動ではない。
端っこから、中央ど真ん中になっている。
有ったはずの場所には、ピョンちゃんの足から無残にも引きちぎられた両面テープが残っていた。

つまり、盗っ人はピョンちゃんを盗ろうとして、手に取ったが、
裏が「耳なし芳一」状態に字だらけになっているのを見て、やめたのだ。

きちんとど真ん中にこちらを向いて置かれてる様子は、子供の仕業とは思えない。
やはり大人だ。

盗られた人形の事よりも、平気で他人のものを盗れる人間が傍に住んでいるということが恐ろしい。
この10年間、宅配便はすべて「メーターボックス」の中に入れてもらっていたが
もう、これからは危ないかもしれない。

確実に盗っ人は存在したのだから。