温泉旅行と知多半島ランチ

温泉旅行と知多半島ランチをつづります。何故か料金を度々間違えられる、そんな星の下に生まれた女

夢のような数日だった

きょう、押し入れの奥から
ウェディングドレス
と書いた細長い箱が出てきた。
開けてみると、所々に汗ジミのような茶色いシミが。
たしかに、これを着たとき汗をかいたし、その後クリーニングにも出さずそのまま箱に詰め込んでいたのだった。

結婚式はタヒチのモーレア島のパオパオ教会で挙げた。
カソリックの教会なので許可をとるまで一苦労。
四谷の教会の結婚講座に通い、神父さんに日本語の許可証をフランス語に書き直してもらうのに大騒ぎして、やっとの思いで実現させた。
旦那は中・高とカソリックの学校を出ているのに、何の役にも立たなかった。

10歳の時、映画「南太平洋」を観て、タヒチで結婚式を挙げようと決心した。
その夢を実現させるためにもうひとつ課題が有った。
ウェディングドレスだ。
今は、タヒチでも結婚式を挙げるためのお膳立てが充実しているのかもしれないが、当時はそんな人はあんまり居なかったらしく、
衣装も自分で用意しなければいけなかったのだ。
貸衣装は、たいがい式場に付随しているものなので、無理。

いろいろ探して、ドレスを安く作ってくれる所を見つけ、雑誌などで気に入ったデザインを組み合わせて、私がデザインした。
思い通りに作ってもらえて、しかも式場で借りる衣装と同じくらいの値段にしてもらえた。

パオパオ教会は、小さな白い教会で、集まってくれた近所のオバサン達の賛美歌に感動した。
ホテルでは、泊り客皆で盛大にお祝いの式を開いてくれた。
ホテルのスタッフが「乾杯」を歌ってくれた。
披露宴は日本人だけで、カジキマグロ丸ごとのお刺身と、カレーのパーティだった。

そんな事をぶわっーーーと溢れる泉のように思い出し、しばしトリップ。

一旦ゴミ袋に入れたものの、
やっぱり・・・とまた袋からひろいだした。

私の思い通りにさせてくれて、素敵な思い出を残してくれた旦那に感謝しつつ、
このドレスはやっぱりずっと持っていよう。
汗ジミも暑いタヒチの思い出なのだから。