温泉旅行と知多半島ランチ

温泉旅行と知多半島ランチをつづります。何故か料金を度々間違えられる、そんな星の下に生まれた女

ノンポリな私、でもやっぱり日本人なのね

坂の上の雲」の2巻目が、面白い。

死にかけの正岡子規の話はうんざりなのだが、それが一段落したら、
いよいよ「日清戦争」に突入だ。
司馬遼太郎の、現場に同席して横で見ていたかのような文章は、
綿密な取材と豊富な知識に裏打ちされているので、説得力が有る。
歴史的事実を書いてあるだけでなく、どんな事をどんな言葉でしゃべったかまで
書いてあるので臨場感が、読んでいる者の胸の鼓動まで高鳴らせてしまう。

日本が近代国家の仲間入りをしようと、高い志を持っていて、世界の列強に挑んでいく幕開けだ。
戦争になる事を望まない時の首相、伊藤博文
彼の作った憲法、それには天皇は陸海軍を統率するという一項がある。
つまり、統帥権は首相に属していなかった。
そのことが、のちの軍部の権力を強大なものにし、その後の日本の行く末に大きな影響を及ぼすのだ。

そんなことは、よくわかっているのだが、
佐世保港内に集結した、連合艦隊が、いざこれから清国に出港していく時の、
信号旗による応答
「帝国海軍ノ名誉ヲアゲヨ」
「全クスル」
「タシカニ名誉ヲ揚グ」
「凱旋ヲ待テ」
「懸念スルニ及バズ」
を読むと、熱き志を感じ。涙さえしてしまう。
財力も人間も、けた違いな清国に向かう戦艦の上で、男達は何を思ったのだろう。
この物語の主人公秋山真之は、巡洋艦筑紫ののりくみ海軍少尉であった。