土曜日に(先週転んで行けなかったので)「風呂いくか〜」ということになり、
初めての天然温泉スーパー銭湯「美人の湯」に行った。
立派な建物だが、入り口を入った途端、後ずさりしてしまう。
淀んだ廃墟然とした空気が私を押し戻すの。
でも、ここまで来て帰る訳にもいかず、やや高めの入泉料500円で券を購入。
カウンターに座っている金髪のお兄さんは、下を向いたまま。
漫画でも読んでいるのか?
われわれが近づいても、顔を上げる気配なし。
券を2枚カウンターに置いたら、すかさず取った、下を向いたまま・・・。
気付いてはいたのね・・・。
「1時間。12時15分な。」
待ち合わせ時間を確認して、別れる。
女湯の入り口に下げられた鮮やかな「美人の湯」のノレンが寂しげ。
入ると目の前に浴室の入り口。
珍しいつくりだな。
浴室に入ると上がり湯があったが、まったくお湯に動きがない。
温泉だったら、お湯がドシャドシャ溢れてたりなんかするよね?
手桶が有ったのでそれとわかったが、
単なるお湯溜まりなのか?上がり湯か?判別が難しい。
ここは近くの「しゃーわせーの湯」と同じ天然温泉だが、
向こうは無色なのに比べ、かなりヨード色。
ヨードチンキの色だ。
ヨード系温泉は海の近くに多い。
その色がタイルや浴槽にまで染み付いているので、
なおいっそう寂れた感じを演出している。
内湯は、かなり熱くっていい感じ。
露天風呂は、丸い浴槽と岩風呂風とその横に打たせ湯。
打たせ湯はドコドコとお湯を落としているが、他はシーンとお湯の動き無し。
露天風呂というより、水溜りという感じ。
しかもぬっる〜い
気味悪くって10秒しか入って居られなかった。
たぶん泉質なのだろうが(そうであって欲しい!)
妙にぬるっとした感じの肌触りなのだ。
気を取り直して、洗い場へ。
土曜というのに、洗い場もガラガラだ。
シャワーは最近あまり見かけない固定式。
椅子は珍しい石製で、体を洗うと石鹸で滑って、横に落ちそうになる。
出るとき、上がり湯を使う気になれず、そのまま出る。
髪を乾かすドライヤーのスイッチが入らない。
よく見たら「30円」だって!
ここで、初めて入泉料500円に憤慨する。
女湯から出るとき、浴室前を通るので、濡れた床で靴下が濡れる。
「ほんと、変わったつくりだな。(怒)」
5分早く出た。
過ぎ去りし繁栄の日を彷彿とさせるダダッ広い待合室に、
ポッツ〜ンと3人だけ座っていた。
そこへ旦那。
帰りしな、金髪兄ちゃん、下向いたまま。
とうとうどんな声の持ち主か、確認できず。
さらば「美人の湯」よ。
君もなんとなく気付いているとは思うが、
つぶれた「○ちゃん温泉」の次は間違いなく君だ。
君の印象は、まったくもって古いだった。