温泉旅行と知多半島ランチ

温泉旅行と知多半島ランチをつづります。何故か料金を度々間違えられる、そんな星の下に生まれた女

 「ゆきゆきて神軍」

土曜に、とんでもないビデオを見てしまった。

ゆきゆきて神軍

ドキュメンタリーの映画だ。
知っている人は知っている、知らない人はまったく知らない映画。
この先、たぶんTVでは、絶対に放映はしない映画だと思う。
わたしが、すみからすみまで読破する「週間文春」で
「主人公 奥崎謙三はまだ生きている。」という記事を読んで以来
見てみたいと思っていた映画。

だが、あまりにショックが大きすぎて、
この日記にいったいどう書いていいものか、悩んでいた。
正直に感想を書けばいいようなものだが、
そうそう迂闊に言ってしまってはいけないであろうものがそこには、有る。

何度も泣き出してしまいそうな衝動にかられた私が、
ただひとつ言えるのは、言い古された言葉ではあるけど
「私たちが今こうやって生きていられるのは、
先達の地獄の苦しみの上になりたっている。」
ということを思い知らされたという事だ。

第二次世界大戦が終わって、半世紀以上たってもいまだに、
世界から戦争は無くならず、今日本もそちら側に向かって
歩いているのではないかと思われる。
できることなら(できないと思うが)この映画をTVで何度も何度も放送して欲しい。
出ている人達の顔にモザイクをいれてでも。
子供達には、激しいショックを与えるかもしれないけど、
それが日本人に生まれた現実なのだから、受け止めなければ成らないと思う。
そして、これから先のこの国のことを皆で真剣に考えなければ成らないと思う。

最後のスタッフロールを見て、中に一人学校時代の同期の名前を発見。
同期といってもたしか10歳くらい年上のお姉さんなのだが、
彼女もいまやそこそこ
有名な映画プロデューサーとなっている。
16年前のこの映画、当時彼女は40歳前後くらいか。
本当にすごい女性だと思う。尊敬する。

たまたま、旧ビデオ一本100円だったので、手に取って観た。
そんなレベルの私でさえこの映画で観た事を、
これからの残りの人生ずっと、心の壁の片隅に貼り付けて
生きていくだろう事は確実なのに、
製作者の一人としてかかわるという事は、自分の人生にめり込んで、食い込んで、
そして、今もそれを食い込ませたまま彼女は生きているのだろう。
強い人だと思う。

この映画が、良い映画なのか、悪い映画なのかは別として、
是非、一人でも多くの人に観てもらいたい。