この日記にも何度か書いたけど
14年半前のクリスマスの夜にペットショップに捨てられたタバサ。
縁あって家の飼い犬になったのだが、3ヶ月の間、居なくなった事がある。
3年まえのちょうど今ごろ見つかったのだった。
彼女は散歩途中で猫を追いかけて、母の持っていた散歩紐をひきずったまま、いなくなった。
スーパーやコンビニ、新聞販売店、はてはお寿司やさんまでハリガミさせてもらって、探した。
私たち夫婦もGWに帰り、ずっとハリガミの手伝いをした。
諦めかけた時に、野犬が沢山出るという所に行って、彼女の名前を叫んでいた母が
植木の手入れをされていたご老人に写真をみせたところ、
「むう、この犬なら知っている。」といわれた、
なんと、ご老人の奥さんが勤めてらっしゃる温泉クリニックに住み着いているという。
この場所は家から遠いところで、探し回った範囲には入っていなかった。
行ってみると、母に年恰好の似た「わかこさん」という方に可愛がられていた。
タバサは何かもらう時はお座りしてお手をするという芸をもっているので、
その芸が病院のスタッフの方々にはグッと来たらしい。
みなさんに食べ物をもらったりして可愛がられていた。
「感激のご対面だ」といわれて、スタッフの方々と一緒にタバサの居る河原に下りていって母が
「タバサー帰るよー、タバサー」
と呼ぶと、いつもと違う雰囲気に逃げかけたタバサが駆け戻ってきて、
母を押し倒し、顔中舐めまわしたらしい。
3ヶ月もさまよっていた彼女は、どんな気持ちだったんだろうか?
病院の方々のお陰で、栄養も足りてまったく健康に問題ない状態で帰ってきた。
その時のことを思い出すと、今でも本当に不思議だ。
帰って来ていることが不思議だ。
もう2度ともどって来ないだろうと思っていたから。
誰もがもう見つからないだろうと思っていたから。
今ちゃんと実家に居るという事が不思議でしょうがない。