温泉旅行と知多半島ランチ

温泉旅行と知多半島ランチをつづります。何故か料金を度々間違えられる、そんな星の下に生まれた女

遠い国の塩が我が家にある不思議。

今、開高健の「オーパオーパ!!」
モンゴル・中国篇 スリランカ篇を読んでいる。

彼は、モンゴルの川でイトウという魚を釣る。
モンゴルの平原では、モンゴルの人達は
たいてい羊のこまぎれ肉の水煮に岩塩を
ひとつまみいれた物を食べているらしい。
調味料は塩のみらしい。他には一切ないらしい。
たまに肉まんや揚げ餃子のようなものが思い出したように出るらしい。
んが、味付けは塩のみ、らしい。

1時間足らずで建ててしまう移動家屋、ゲルは
たたんでしまうと、「痕」も「跡」もないらしい。
草原になにひとつ、建てる前と変わったところを見出せない、らしい。
徹底している。

「自然を守るためにはここまで無欲にならなければならないのか
これより他に道はないのだろうかと、
感嘆と同時に絶望めいたものも痛感させられる。」と書いている。

この文が書かれたのは、たぶん15年以上前の事だろうと思う。
開高健も亡くなってしまった。
でも、モンゴルはこの頃とあまり変わっていないだろう、
変わっていないで欲しい。

何年か前に岐阜の矢作にあるモンゴル村でモンゴル塩を買った。
「袋に詰め放題500円」だった。
袋といっても大きな袋だよ。
その上、お店のお兄さんは、目一杯詰めた以上にオマケしてくれた。

「一生分有るかもしれない。」と思っていたが
早くも3分の1の量になってしまった。
甘くて優しい塩だ。

小石くらいの大きさの塊などもあり、
ミルで引くには大きすぎるので
ビニール袋を何重にもした中に入れて
旦那にかなづちで叩いてもらう。

先週も叩いてもらった。
旦那は「モンゴル塩を細かく砕く」のがとてもうまい。

「私ではこうはいかないわ。」とおだてると
とてもうれしそうだ。
モンゴル塩で作る、塩むすびが好物。