実家の母が、
「ヨーグルトのたねもらったのよ」と言った。
「なんですと!」
勘のいい私は、すぐにピンときた。
「それは、あの、あの、有名な・・・。
名前は知らないけど・・・流行っていて、なかなか手に入らないという。」
「そうなの?いらなかったんだけど、悪いからもらっといたのよ。」
「どんなものか、よく知らないけど、TVで必死で探している人いたわよ。」
「ふうん」
「作ってみよう!」
TVでみたとおりに作ってみた。
牛乳のパックの上を全開にして、「ヨーグルトたね」をいれ、洗濯バサミでふたをして、一日置く。
これだけ。
「たね」といっても、ただのヨーグルトなのだが、菌の力が絶大らしい。
出来た物を見てびっくり、ものすごくねばっている。
見た目、ボンドか、シップ薬〜♪って感じ。
食べてみると、すっぱくない。
ヨーグルトとコクのない生クリームの中間ってかんじ。
おいしいっちゃ、おいしい。まずいっちゃ、まずい。
インターネットで調べてみると、その名は、
「カスピ海のヨーグルト」
家のヨーグルトと、形状は一致している。たぶん、同じなのだろう。
なんでも、コーカサス地方の長寿村の住人が、朝な夕なにどんぶり1杯を食べているシロモノらしい。
洋の東西を問わず、粘る物は体にいいのだろう。
京大の先生が持ち帰って、口コミだけで(TVでやってたけど)ここまで広まったらしい。
実家に来たヨーグルトも、その京大の先生の子孫なのか?