加賀野菜はたくさん種類がある。
んが、生産量が少ないため、広く全国に流通したりはしない。
ので、初めて見る野菜がほとんどなのだが、
中でも、「小坂れんこん」という野菜はかつて食べた事のないれんこんだ。
形はれんこんそのものなのだが、中身が違う。
まず、いわゆる「アク」というものが無い。
ので、アク抜き不要。
皮をむくと、漂白もしないのに真っ白。
普通のれんこんと同じに、てんぷらや煮物、きんぴら等にして食べても美味しいのだが、
この小坂れんこんならではの食べ方がある。
皮をむいておろし金ですりおろす。
アクが無いのでおろしても真っ白のままだ。
それをギュッと絞る。
絞ったあとの絞り汁を水と一緒に沸かし、ダシを入れる。
そこにギュッとしぼったれんこんを小さく団子状にまるめて、落とす。
普通のれんこんだったら、何も「つなぎ」を入れていないのでここでバラバラになってしまうところだが、
小坂れんこんはきれいにお団子になる。
そこへ白味噌を入れ、味噌汁にするのだ。
食べるとモチモチした食感ですごく美味しい。
中に百合根やぎんなん、海老など入れて、蒸してあんかけにする郷土料理もあるらしい。
このれんこんは金沢を離れても、きっと通販で手に入れたくなるだろう。
