やっと太宰治の「人間失格」読了。
4分の1読んだあたりで、投げ出したままになっていた。
学生時代にも一度読んだ事有ると思っていたんだけど
やっぱりその時も投げ出してしまったのかもしれない。
太宰信奉者には、おこられるかもしれないけど
最晩年の作にしては、文章的にどうなのだろう?
洗練された素敵な文章とはいいがたいのでは?
「この先どうなるのだろう?」 という
想像力を掻き立てられるストーリーも無い。
急に過去の話になったりして、あれ? なんていう部分も有るし。
それになにより、主人公が誰も愛する事のできない
ものすごく嫌な奴で、たったひとりだけ恋した女も
「暗い貧乏くさいつまらない女」というようなやつ。
そのくせ、すごくモテる事を自覚していて
それを利用して女に頼って生きている最低男。
何かひとつでもいいのだ、得るものがあれば。
でも、感動もわくわく感も、文章のお手本さえも与えてくれない。
だから、途中で投げ出したくなるのだ。
やっぱり「人間失格」は、
「女と入水自殺した太宰治の書いた小説」という
ひとくくりで読むことに価値があるのだろうか?
そんなバックグラウンドを鑑みずに読むと
「なかなかのユーモア小説だ。」と解説には書いてある。
最後の何ページかは、さすがにググッと読ませる感があるけど。
「坂の上の雲 第6巻」は、
最初の3分の1くらいを5回くらい読んでしまった。
そこで放り出してしまい、また初めから読むという事を繰り返している。
でも、いずれ、読むぞ、絶対、たぶん、できるだけ。